京都の烏丸通り、京都御所の西に「護王神社」というお社があります。
御祭神の和気清麻呂公が時の権力者の逆恨みで、脚の腱を切られ流罪になった時に三百頭の猪に救われたという逸話にちなんで、狛犬の代わりに猪が据えられていることで有名な神社です。
和気清麻呂公は、猪に助けられた後、足の傷が癒えたことから足腰の守護神として信仰されています。
今回は、この護王神社で3年前の亥年に私が授かった「職難御守護」のお守りについてお話します。
この記事でお伝えしたい内容は以下の通りです。
- 京都「護王神社」のご紹介(足腰の守護神として有名です)
- 「職難御守護」の後由緒(仕事上の難儀から3年間守っていただきました)
表門の中央に「足腰御守」とあるのが見えますね。
狛犬がわりの猪が出迎えてくれます。
3年前の亥年の時に話題になったので参拝に行きました。
その際にいただいたのが、「職難御守護」です。
なぜ、足腰の守護神で「職難御守護」なのかについてまず由緒からお話したいと思います。
護王神社御由緒 道鏡事件
奈良時代の末に、法王として権勢を誇った「道鏡」という僧がいました。
さらに上を目指したい道鏡は、「道鏡を天皇にすれば天下は平安に治る」という神託が九州の宇佐八幡からあったと嘘をつきます。
清麻呂公は、称徳天皇の命でその神託の真偽を確かめに宇佐八幡まで赴きました。
そこで御神託が偽りであったことを確認し、清麻呂公は天皇に報告します。
清麻呂公の働きで道鏡の野望は挫かれました。
騙されなくて良かったですね
だけど、道鏡が逆ギレするんだ
これに怒った道鏡は、清麻呂公の脚の腱を切り、大隈国(現在の鹿児島県)へ流罪にしてしまいます。
歩くことも儘ならなくなった清麻呂公は、それでも皇室を守った大神に感謝しようと宇佐八幡に立ち寄ることにしました。
するとその道中で三百頭もの猪が現れ、清麻呂公を護衛しながら宇佐八幡まで運んでくれたのです。
清麻呂公が宇佐八幡宮への参拝を終えると、猪たちはどこかへ消えてしましました。
そして、清麻呂公の脚の傷も癒えて、歩けるようになっていたのです。
いのししたちは、
きっと神様の使いだったんですね
後の光仁天皇に許されて都に帰った清麻呂公は、要職を歴任し、平安京の建都にも貢献されました。
この由緒から、和気清麻呂公命は足腰の守護神とされるようになったのです。
権力者の理不尽な扱いから、私たちも守ってくださる
才能も人徳もある方が時の権力者に疎まれるということは、昔からあったようですね。
道鏡の私欲による嘘を暴き、皇室を守った清麻呂公が流罪にされるなど理不尽の極みです。
そんな不運に見舞われながらも大神への感謝を忘れなかった清麻呂公を、神様は見捨てませんでした。
だからこそ、和気清麻呂公命は、私たちも「権力者の理不尽」から守ってくださるのかもしれません。
このような御由緒から、「職難御守護」が授けられるようになったというわけです。
ご自身と同じ苦労はさせまいと、
守ってくださるのでしょうか?
人徳のあるお方だったんだね
ネックピースで3年間見守っていただいた感謝
下が、3年前の亥年に私が授かってきた「職難御守護」です。
このようにIDカード(社員証)のネックピースにぴったり収まるように配慮されています。
2019年の2月から、私の胸元で仕事上の難儀から守っていただいたことになります。
(3年目なので流石に指が触れる部分が変色してますね;)
本来なら、1年経過したらお返しして、新しいお守りを授けていただくのですが、コロナ禍のため京都までお参りに行くことができていません。
神様には申し訳ありませんが、3年間もお付き合いいただきました。
今回、退職に伴い、IDカードも会社に返却します。
「職難御守護」もちょっと窮屈なネックピースから出ていただき、京都にお参りできるようになるまで私の手元で待機していただくことになります。
退職により「職難」からは遠ざかれると思いますので、お守りにもゆっくりしていただければと思います。
1日も早く、コロナ禍が落ち着いて、京都までお礼参りができる日が来ることを祈っています。
まとめ
今回この記事を書こうと思ったきっかけは、いよいよ退職日が近づき、会社への最終の返却物をまとめていたことでした。
各種手続きの連絡用に会社PCをまだ持たせてもらっているので、今月末までには返却に行かなければなりません。
その時のために、IDカードも返却を保留していました。
IDカードのネックピースをみた時、3年間お護りいただいた「職難御守護」について、現役の皆さんに知っていただきたいと思いました。
どんなに頑張っていても「理不尽」な思いをすることはあるかも知れません。
そんな時、何か心の支えになるものがあると救われることもあります。
お守りのご利益がどうかと言うよりも、何かに委ねてしまうことで気が楽になったりするのではと私は思います。
そして、お世話になった神社にお礼参りに行くことさえ憚れるようなこの状況から、1日でも早く開放されますように!
「そうだ 京都、いこう」というキャッチコビーを、誰もが遠慮せずにつかえる日が来るように!
※ 2021年11月21日(日曜日)、やっとお礼参りに行くことができました。
長い間ありがとうございました。
※メインの「足腰お守り」については、病気へのご利益以外にもスポーツでの怪我防止や、上達にもご利益があるそうなので、合わせて参考にしてみてください。
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