私は、60歳で定年退職を選択しました。
私が勤めていた会社にも、65歳まで再雇用のプランがありましたが、それは選択せず退職を選んだわけです。
数年前に会社規定が改定されて、60歳で定年退職した場合も「早期退職」扱いになっていました。
65歳までの再雇用を選択せずに退職するので「早期退職」ということのようです。
「早期退職」ですから、ある程度の優遇措置があります。
定年までお勤めお疲れ様でした。
早期退職にあたりますので、
優遇措置が受けられますよ。
私の場合、基本給の数ヶ月分が特別退職金として上乗せされるのと、外部の「再就職支援サービス」が会社負担で受けられることになりました。
今回は、この「再就職支援サービス」でどのような「サービス」が受けられるのか。
まずは、初回ガイダンスの内容から私が学んだことをレポートして見ようと思います。
再就職支援サービスって、
どんなサービスなんだろう?
個人で再就職活動するよりは、
有利なんですかね?
このレポートは、以下のような内容に興味のある方の参考になるように書いています。
- 早期退職で「再就職支援サービス」が受けられるらしいが、どんなサービスなのか?
- 自己負担で「再就職支援サービス」を受ける場合、求職活動にメリットはある?
- 「再就職支援サービス」が提供する、求職活動のノウハウを参考にしたい
初回ガイダンス受講
退職日の数日前に、再就職支援サービスを担当する「リ○○ート」からメールが届きました。
初回ガイダンスの案内ですが、緊急事態宣言を受けて、会場での集合ガイダンスからWEBガイダンスに変更になったとのことでした。
こちらとしては自宅でZOOMを利用できるので、むしろそのほうが有り難いですね。
開催候補日から希望日時を第3希望まで選択して返信しました。
数日後「予約確定」のメールが届いて、第一希望の日時でガイダンス参加が決定です。
では、初回ガイダンスの内容からレポートします。
再就職活動の流れ(準備段階)
再就職活動の準備は下記の流れで進めていくそうです。
- 自身の今までのキャリアの棚卸し・自身が提供できる価値の把握
- 現状の労働市場で何が求められているかの理解
- どのような方向性で再就職活動をするのかと、目標の設定
- 自身を売り込むための応募書類の作成
自身のキャリアの棚卸し
キャリアの棚卸しでは、今まで自分が取り組んできた仕事について時系列に表にしていきます。
年月 | 所属企業、 部門、職位 | 職務内容 | エピソード | 用いた能力 スキル・知識 |
2000年4月 | 株式会社○○ △△部 ××担当配属 | 担当部門の企画立案 | 新規プロジェクトの企画に全集中しており、ほとんど毎日フロアで最後に退社していた | 企画力、忍耐力、責任感 |
※上の内容はもちろんダミーです。
こんな感じで在職中にどんな業務に携わり、自身がどう貢献できたかを洗い出していきます。
私も過去の「辞令コレクション」を引き出してきて作成してみました。
感想は、「いや、俺って中々会社に貢献してきたやん!その割には評価低かったんじゃない?」
こうしてみると、俺って、
結構会社に貢献してきたよな・・・。
という、今更どうでもいいことを考えてしまいました(笑)。
目的は、この棚卸しの中から、次の再就職先に向けてどの部分を売り込んでいくのか客観的に見つめ直すことかと思います。
「新しいことへも臆することなくチャレンジできる」とか「マネジメントには自信がある」とか、人それぞれアピールポイントはあると思います。
そして重要なのは、次のステップで検討する「現状の労働市場で求められている」部分と、自身のアピールポイントがマッチするかどうかですね。
自分体育会系なので、体力には自信があります。
長時間労働だって頑張れます!
あっ、当社は効率重視ですので、
そういうのあんまり求めてないです。
みたいな、ミスマッチになっては、せっかくのアピールポイントも台無しですね。
ということで、労働市場の現状把握が必要になります。
また発揮できたスキルに関しては、「ポータブルスキル」でアピールできるものがあることも重要なようです。
ポータブルスキルの重要性とは
ポータブルスキルとはどのような能力を指すのでしょうか?
ポータブルスキル?
厚生労働省の定義がありました。
“ポータブルスキル”とは
■業種や職種が変わっても通用する「持ち運び可能な能力」が、ポータブルスキル
例えば、「仕事の仕方」は「課題を明らかにする」「計画を立てる」「実行する」という3つに分類していますが、これはどのような仕事でも共通する概念です。また、多くの仕事は一人で完結させることはできませんので「人との関わり方」として「社内対応」「社外対応」「部下マネジメント」の3つに分類しました。
従来の労働市場では、年齢が上がれば上がるほど、即戦力として分かりやすい「専門知識・専門技術」が重視されてきましたが、業種や職種を超えた労働移動を実現するにはこのポータブルスキルの概念をマッチング現場に持ち込むことが必要です。
厚生労働省 「ポータブルスキル活用研修 講義者用テキスト」より
一つの会社で「年功序列・終身雇用」というモデルが崩れてしまった現在、社内だけで通用するスキルだけでは労働市場で求められる人材とはいえません。
これからは、益々この「ポータブルスキル」をアピールできることが求められるでしょう。
現役の皆さんも日頃の仕事で、「ポータブルスキル」を高められるような取り組みを心掛ける必要がありますね。
労働市場で求められる人材ねぇ・・・。
労働市場の現状把握
労働市場はその時々の景気動向などによって、業界ごとに状況は変わります。
特に昨今はコロナ禍によって、業種による明暗はさらに明確になっているように思われます。
そのような現状を正しく把握して、業種や職種、年齢や地域性による求人状況を見据えた活動をすることが大切だということです。
労働市場の現状把握のために参考にしたい情報は、
- 就業者数と失業者数
- 完全失業率
- 有効求人倍率
この3つは総務省のサイトで統計データを確認できます。 - 月間有効求職者数
- 月間有効求人数
これらは、厚生労働省の「一般職業紹介状況」などで確認することができます。
これらのデータから、例えば、有効求人倍率は平成30年をピークにコロナ禍によって一気に下降し、
その後1%を少し超えるあたりで低迷しているのがわかります。
再就職先を探すのには、厳しい状況が続いていることは覚悟しておいた方が良さそうです。
ただ、上は全体的な数値なので、もちろんこれよりも好調な業種もあるはずです。
その辺りの見極めをしながら求職活動をする必要がありそうですね。
再就職活動の方向性と目標設定
労働市場の現状把握ができたら、今度は自身がどのような仕事に就きたいのかの方向性を明確にしていきます。
その上で、再就職の目標設定をします。
再就職の目標設定には次の3つの視点で検討することが必要だそうです。
- WILL :何がしたいのか
- CAN :何ができるのか
- MUST :何をしなければならないか
この3つの視点が重なり合う部分が、再就職活動の目標になるべきだからです。
例えば、「WILL」ばかりが大きくて、『CAN」が伴わなければ、独りよがりの目標になってしまうでしょう。
また、実際の求職活動の中で、求人企業側の反応などを見ることで「目標」や「求職条件」の軌道修正も必要になってきます。
その時、自身にとって何が「MUST」なのか、「これだけは実現しなければならない」ことを明確にしておくことで「ブレの無い」軌道修正が可能になるはずです。
ガイダンスでは、「計画性の無い再就職活動は時間を浪費しがち」なので、※担当カウンセラーと、「目標達成日を設定し、ゴールに向けた行動計画を立てて」活動するようにと指導がありました。
※担当カウンセラー
私が受けた再就職支援サービスでは、マンツーマンで担当カウンセラーが付きます。
これからの求職活動について、個別に助言・指導をしてくれるようです。
初回ガイダンスを受けたら、担当カウンセラーとの個別面談が予定されます。
応募書類の作成
再就職活動の方向性と目標設定ができたら、次は応募書類の作成です。
応募書類とは、
という3つのことです。
一度は就職活動をされた方なら、履歴書は書かれたことがあるでしょう。
私は、転職活動の経験が無いので、「職務経歴書」というのは書いたことがありませんでした。
職務経歴書・・・?
履歴書だけじゃダメなの?
応募書類の作成方法については、別途説明の時間がありました。
職務経歴書作成については、最初に説明された「自身のキャリアの棚卸しシート」を作成しておけば、その内容から抽出して記入していくことができそうです。
さて、上の吹き出しでおじさんが「履歴書」と「職務経歴書」の違いに悩んでますよね(笑)。
最近の若い世代の方達は転職される機会も増えたので、割と一般的に認知されているものかもしれませんね。
しかし転職経験のない私は、今回初めて作成します。
そこで、ガイダンスの内容以外にも自分なりに調べてみました。
「マイナビ転職」のサイトでわかりやすい説明を見つけたので引用したいと思います。
履歴書と職務経歴書の違い
採用担当者がチェックするポイントが2つの書類でそれぞれ異なるそうです。
そのポイントを理解して作成することが大切と書かれていました。
履歴書で見られるポイント | 職務経歴書で見られるポイント |
---|---|
✅ 通勤可能か居住地か | ✅ 求める実務能力を満たしているか |
✅ 学歴や職務経歴が評価でき応募先と関係性があるか | ✅ 仕事に意欲を持っているか |
✅ 応募企業への思いが強いか | ✅ プレゼン能力があるか |
✅ 転職回数から組織適応力に問題がないか | ✅ 発揮できる強みを自覚しているか |
✅ 希望給与などに隔たりがないか | ✅ 転職目的が納得できるか |
✅ 丁寧な字で書いているか | ✅ 記載内容に信憑性があるか |
上記の表のように、それぞれ採用担当者に見られるポイントの違いがあるとのことです。
大雑把に見ると、「履歴書」の方は応募動機や意気込みに関する項目が多いように感じます。
それに対して「職務経歴書」の方は、今まで経験してきた職務でどのような能力・スキルを獲得してきたか、またそれらの強みを新たな仕事でどのように発揮できるかについてみられる感じでしょうか?
職務経歴書に関しては書き方のポイントもまとめられています。そちらも引用します。
職務経歴書の書き方で押さえておきたい7つのポイント
- 職務経歴書・履歴書の内容で書類選考が行われる
- 面接時の確認事項、質問内容になることを頭に入れて作成する
- 経歴を羅列するだけでは、興味を持たれない
- 企業のニーズをとらえたうえで作成する
- 応募企業で生かせる経験を強調する
- 読ませる工夫を、要約や見出しなどで行う
- 採用担当者の立場で読み返す
以上の7つのポイントがあげられています。
これらのポイントは「ブログ記事作成」の際にも心掛けるべき内容ですね。
「読者にとって、その内容から得られるベネフィットは何があるのか?」
人に読ませるものを書くときには、この点を大切にしていきたいと思います。
これらのポイントを意識しながら「応募書類」の作成を進めたいと思います。
再就職活動の流れ(実践段階)
さて、「応募書類の作成」までが再就職活動の「準備段階」でした。
この先は、担当カウンセラーとの面談を進めながら「実践段階」に入っていきます。
実践段階の流れは以下のようになります。
- 様々なルートからの求人情報の収集
(ハローワーク・再就職支援サービス・転職エージェントなど多方面に) - 求人情報の検討、応募
- 書類選考
- 内定
- 就業条件が納得できたら、入社・定着
という段階を踏んで、再就職を達成させます。
この実践段階については、今後実際に経験しながらレポートしていきたいと思います。
まとめ
今回は、早期退職の優遇措置として受けた「再就職支援サービス」の初回ガイダンスの内容から学んだ内容についてレポートしました。
転職活動未経験の私がガイダンスから学んだことは。
- 今までのキャリアの棚卸しで、自身のアピールポイントを把握することの需要性
- 現在の労働市場の実態から見た、再就職活動の方向性の考え方
- 職務経歴書でのアピールポイントを意識した作成方法
- 他人に読まれる文章は、読み手にとってのベネフィットを意識しながら作成する
以上の学びがありました。
再就職支援サービスを受けたからといって、有利な再就職先が見つかりやすくなるかはわかりません。
ただ、活動に向けて自身のマインドをしっかりしたものにするには、役に立つサービスだと言えます。
この先の活動も、引き続きレポートしていければなあーと思います。
次はいよいよ実践編…、
は、果たしてあるのか?
以上、この記事が何か少しでもあなたの参考になれば嬉しいです。
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